研究実績の概要 |
非小細胞性肺癌におけるHAI-1の免疫組織化学的な膜発現状態と臨床病理学的事項について、検討した。症例は当院における非小細胞性肺癌131例胃の切除検体を用いた。手術検体を用いた検討であったため、Stage Iの症例が多い傾向にあった。腫瘍細胞におけるHAI-1の膜発現の評価に関しては、染色強度は評価せず、膜発現が腫瘍病変の50%以下と50%以上の領域に染色されるか否かで評価した。カプランマイヤー法における無病再発率に関する検討では、HAI-1高発現群において有意に低い傾向にあった。生存率においても、HAI-1高発現群において統計学的に有意に低い傾向であった。 肺癌培養細胞株におけるHGF系、LRP11、II型膜貫通型セリンプロテアーゼの遺伝子発現についてRT-PCR法を用いて検討した。HAI-2およびLRP11に関しては、検索した肺癌培養細胞株では(LC2. A549, HLC-1, Calu-3, PC14/PC9, LC1, LC-AI, MS-1, T3M-11, Lu134A, Lu135, Lu139)、すべて遺伝子発現がみられた。HAI-1では、LC2, HLC-1, PC14/PC9, LC1, T3M-11, Lu134A, Lu135, Lu139に遺伝子発現がみられた。以上の結果から、A549とPC14/PC9の肺腺癌培養細胞株に、CRISPR/cas9法を用いて、LRP11のノックダウン細胞株を作製した(シークエンスでノックダウンを確認済み)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
非小細胞性肺癌におけるHAI-1の免疫組織化学的な膜発現状態と臨床病理学的事項について、検討した。症例は当院における非小細胞性肺癌131例胃の切除検体を用いた。手術検体を用いた検討であったため、Stage Iの症例が多い傾向にあった。腫瘍細胞におけるHAI-1の膜発現の評価に関しては、染色強度は評価せず、膜発現が腫瘍病変の50%以下と50%以上の領域に染色されるか否かで評価した。カプランマイヤー法における無病再発率に関する検討では、HAI-1高発現群において有意に低い傾向にあった。生存率においても、HAI-1高発現群において統計学的に有意に低い傾向であった。 肺癌培養細胞株におけるHGF系、LRP11、II型膜貫通型セリンプロテアーゼの遺伝子発現についてRT-PCR法を用いて検討した。HAI-2およびLRP11に関しては、検索した肺癌培養細胞株では(LC2. A549, HLC-1, Calu-3, PC14/PC9, LC1, LC-AI, MS-1, T3M-11, Lu134A, Lu135, Lu139)、すべて遺伝子発現がみられた。HAI-1では、LC2, HLC-1, PC14/PC9, LC1, T3M-11, Lu134A, Lu135, Lu139に遺伝子発現がみられた。以上の結果から、A549とPC14/PC9の肺腺癌培養細胞株に、CRISPR/cas9法を用いて、LRP11のノックダウン細胞株を作製した(シークエンスでノックダウンを確認済み)。
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