研究課題
本課題は、がん微小環境において近年注目されているTEVs(tumor-derived extracellular vesicles)について、申請者が過去の研究課題で得られた知見を発展させて潰瘍性大腸炎関連癌との関連を解析するものである。2021年度の申請者の所属異動に伴って、研究環境の変化により2021年度以降の研究活動について、実験系の研究活動の実施が困難になっている。本年度は、21年度に引き続き、22ー23年度に実施予定であった、組織材料の症例選定を実施し、今後の細胞生物学的解析を行うに向けた体制構築を行った。それにより、23年度実施予定の病理FFPE検体におけるTEVs同定とそのin vivo解析に向けて準備を行った。また、in vitro解析の実施に向けて、抗体・試薬の準備を含めた環境整備をすすめ、予備的データを収集した。人的環境が整い次第、速やかに細胞生物学的、免疫蛍光法を用いた解析をすすめる体制を整えた。
4: 遅れている
2021年5月に学内所属変更(医学部病理学単位から医学部附属新世紀医療開発センター横断的医療領域開発部門分子病理学へ)となったため、本課題へのエフォートを維持することが困難となったこと、予定していた技術員の支援が得られにくくなったこと、参画予定であった大学院生の指導担当ではなくなったこと等により、本課題の進捗が遅れている。23年度から当初予定のエフォートに近づけるよう研究環境の整備を併せて行い、遅延を取り戻す予定である。
技術員の支援についての調整を行うこと、形態学的・免疫組織化学的な検索を優先することで、進捗を図る。具体的には、2021年度に選定したFFPE病理組織検体におけるエクソーム・TEVs protein cargoの同定を免疫組織化学的並びにin situ hybridizationで実施する。
申請者の異動に伴い、研究体制の整備のため進捗が遅れている。研究環境整備に時間を要しているため、3年目以降に実施する各種実験のために、次年度使用額を確保した。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
Acta Cytologica
巻: 66 ページ: 124~133
10.1159/000520426