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2023 年度 実績報告書

成人高悪性度神経膠腫の分子遺伝学的検討:2亜型に焦点を当てて

研究課題

研究課題/領域番号 21K06929
研究機関杏林大学

研究代表者

柴原 純二  杏林大学, 医学部, 教授 (60334380)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード膠腫 / 融合遺伝子 / FGFR3 / 多形性 / DNAメチル化
研究実績の概要

1. FGFR3::TACC3融合遺伝子陽性高悪性度膠腫(F3T3-HGG)についての検討
F3T3-HGGを含む膠腫の公共DNAメチル化データ と自験例のF3T3-HGGのDNAメチル化データを併せたt-SNE解析により、一部のF3T3-HGGが独特の一群をなすことが確認された。FGFR3の免疫組織化学以外に簡便な診断スクリーニング法の確立に至らなかった。
2. 多形型膠芽腫についての検討
定義に基づいた14例の多型型膠芽腫について解析を行った。患者年齢の中央値は62.5歳、男:女=6:8で、全例が大脳半球発生であった。3例は術後5年以上の長期生存を示した。組織学的には、膠芽腫としては非典型的な圧排性増殖、リンパ球浸潤を、各5例、7例に認めた。免疫組織化学では、CD34発現異常、ATRX発現欠失、MMR蛋白発現欠失を各4例、3例、3例に認めた。分子遺伝学的にEGFR増幅、CDKN2A/2Bホモ欠失、染色体7+/10- はそれぞれ2例、4例、3例であり、膠芽腫としては低率であった。DNAメチル化解析を実施し、DKFZ classifierによるmethylation classは、GBM, IDH-wildtype 9例(mesenchymal type 4例, mesenchymal type, subclass B 2例, RTK2 type 2例, RTK1 type 1例)、pleomorphic xanthoastrocytoma 1例、adult-type diffuse high grade glioma, subtype E 1例、no match 2例であった。GBM, IDH-wildtype, mesenchymal type, subclass B の一例は、t-SNE解析では、近年報告されたhigh-grade glioma with pleomorphic and pseudopapillary features に相当した。以上より多形型膠芽腫は均一な腫瘍群ではないが、膠芽腫として非典型例を高率に含むことが確認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ゲノムワイドDNAメチル化プロファイルによるFGFR3::TACC3融合遺伝子陽性膠芽腫の同定2024

    • 著者名/発表者名
      里見介史、池村雅子、森田茂樹、内山明央、松影昭一、永根基雄、柴原純二
    • 学会等名
      第113回日本病理学会総会

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公開日: 2024-12-25  

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