FGFR3::TACC3融合遺伝子を有する高悪性度浸潤性膠腫(F3T3-HGG)について、自験例のデータと公共データを用いた解析により、一部の症例が独特のDNAメチル化プロファイルを示すことを確認した。FGFR3・TACC3遺伝子コピー数増加の検出によりF3T3-HGGの診断が一定の精度で可能であることを見出した。 新たに定義した多形型膠芽腫について臨床病理学的・分子遺伝学的解析を行い、均一な腫瘍群ではないが、一部の症例が長期生存を示し、ミスマッチ修復蛋白欠失例や最近報告された新たなDNAメチル化プロファイルを呈する例など、通常の膠芽腫と区別すべき症例を高率に含むことが確認された。
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