ヒトNASH患者およびマウスモデルにおけるLnk発現低下を明らかにした。Lnk欠損マウスでは高脂肪食給餌により肝重量が増加し、肝障害マーカーが上昇した。Lnk欠損マウスは肝脂肪の蓄積および線維化亢進を認め、NAFLD病態増悪を呈した。NAFLD病態増悪は免疫細胞特異的Lnk欠損マウスにおいても再現された。肝免疫細胞の解析より、メモリーCD8陽性T細胞への分化および細胞障害経路の活性化がLnk欠損により亢進した。Lnk欠損マウスにおけるCD8の枯渇、IL-15シグナル欠損は病態増悪を抑制した。LnkはNASHにおける肝臓の脂肪化ー炎症ー線維化の経路を抑制する因子である事が明らかになった。
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