ヒトパピローマウイルスは持続感染を確立する染色体外エピソームとして安定的に維持される。本研究では、CRISPR-Cas9技術を用いてホメオボックス転写因子HOXC13ノックアウト(KO)NIKS細胞を作製し、HOXC13が高リスクHPVゲノムの長期維持に必要かどうかを検討した。HOXC13 KO細胞においてHPV16、HPV52、およびHPV58ゲノムのコピー数は、継代に伴い減少したが、HPV18ゲノムは継代を重ねても安定して存在した。HOXC13はHPV16、HPV52、およびHPV58のウイルスゲノムの安定的な維持に重要であるが、HPV18はそうでないことが明らかとなった。
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