SIV複製非制御サルでは、感染後1年以内に7つのCD8陽性T細胞のエピトープ領域のうち5から7か所でウイルス変異が選択されていた。感染後6カ月間の血中ウイルス量は、感染後1年の時点で変異が選択されたCD8陽性T細胞エピトープ領域数と正の相関があり、感染後早期のウイルス増殖とのちの変異選択の蓄積の関連性を示した。SIV複製非制御個体では、Gag241-249特異的CD8陽性T細胞反応が早期に誘導されていたが、必ずしもGag241-249エピトープ領域における変異の早期選択につながらず、エピトープ領域における変異選択の順序は免疫誘導の優位性のみでは決定されない可能性があることが示唆された。
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