自己免疫疾患は近年先進国で増加し続けているにもかかわらず、その原因の多くは未知であり根本的な治療法は確立されていない。また、花粉症や食物アレルギーといったアレルギー性疾患は広義では自己免疫疾患に含まれ、Quality Of Life(QOL)を著しく低下させるが、これに対する根本的な治療法も確立されていない。胸腺におけるT細胞分化の研究は上記課題を解決するためには不可欠な基礎研究である。本研究の成果は複雑なT細胞寛容メカニズムを解明する一助となり、これらの知見の積み重ねにより、将来的には自己免疫疾患の治療法の開発に繋がることが期待される。
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