感染症予防としてワクチンは極めて効果的であるが、その効果はワクチン抗原に特異的な抗体産生の誘導能、および産生維持能に依存する。我々はより効果的な予防ワクチンを目指し、NKT細胞の活性化をワクチンに応用することを考えた。しかし、NKT細胞はその分化機序や機能獲得に関して未だ明らかになっていない点が多かった。本研究は、機能的NKT細胞が効果基盤となるワクチンの作用機序を明らかにすることを目的として実施し、その機序の一端を明らかにすることができた。本成果は効果的な感染症ワクチン開発に繋がることが期待され、免疫学としての学術的側面の解明できた点も合わせ、極めて意義のある研究であったと考えられる。
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