上皮細胞層に発現するMHC-Ibを刺激することで、リバースシグナルにより細胞死を誘導することがわかってきた。この機構の解明に必須であるMHC-Ibのリガンド候補分子を同定し、MHC-Ibを介した細胞死誘導機構について解析した。同定したリガンドとMHC-Iの最小結合部位のペプチドは、in vitroで細胞死を誘導した。加えて、同ペプチドによって刺激されたMHC-Ibは、MAPK経路を活性化していた。これにより、Caspase3の活性化を介したApoptosisであることがわかってきた。さらに、同ペプチドをマウスin vivoでの発がん実験に適用したところ、発がんを抑制する結果を得た。
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