圧縮ストレスは多くのがんで必然的に生じるストレスである一方、それががん細胞に与える影響はほとんど不明である。本研究では圧縮された細胞において生じる表現型および遺伝子発現の変化を解析した。圧縮ストレスが膵がん細胞株KP4細胞の浸潤を促進し、AsPC1細胞の増殖を抑制することを見出した。圧縮されたがん細胞ではMMP1、IL-8の発現が発現増加することを見出した。がん関連線維芽細胞のモデル細胞であるマウス由来の間葉系幹細胞を圧縮したところ、がん抑制性CAFのマーカーであるMeflinの発現が抑制されることを見出した。以上より圧縮ストレスはがん細胞やCAFに影響を与えることを発見した。
|