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2021 年度 実施状況報告書

one carbon metabolismによる膵癌制御の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 21K07147
研究機関名古屋大学

研究代表者

林 真路  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (70755503)

研究分担者 小寺 泰弘  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10345879)
猪川 祥邦  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80772863)
檜 顕成  名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (90383257)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード膵癌 / one carbon metabolism / メチル化 / 葉酸
研究実績の概要

1. トレーニングコホートとして膵癌症例26例と、健常者(非担癌症例)25例の尿検体コホートを作成した。各尿検体に含まれる代謝産物を、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MC)にかけて網羅的に調べた結果から、One carbon metabolismに関与するメチオニンpathwayの関連物質である、代謝物質A、B、Cに注目した。このうち物質A、物質Bの定量値(浸透圧補正済み)は膵癌症例で高値の傾向(A: 2.8 / 2.7, P=0.071、B: 4.9 / 4.8, P=0.047)を認めた一方、物質Cは膵癌症例で低値の傾向(2.8 / 3.1, P=0.032)であった。物質A~C高値群と低値群を比較し、膵癌治療に関わる臨床病理学的因子、さらには十分な観察期間の経過を待ったのちに術後無再発生存率や全生存率との相関を検討している。
2. 上記の膵癌コホートでの血清検体について、メチオニンpathwayの代謝物産生亢進と、対応する膵癌組織検体でのメチル化の亢進について相関を検討している。前者については。メチオニンpathwayの関連物質であるS-AdenosylmethionineやFolic acidの発現量の定量を施行している。後者については、当研究室で過去に報告した膵癌の高頻度メチル化マーカーパネル(CD1D、KCNK12、PAX5)に、あらたにEat me signal pathwayの構成分子マーカーも加えたパネルを用いて、メチル化statusを測定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

膵癌症例の尿・血液・組織検体の回収および代謝物解析は順調に施行できた。One carbon metabolismの亢進状態を定量的に解析する行程が遅れている。

今後の研究の推進方策

膵癌切除検体を用いたメチル化解析から、One carbon metabolismの亢進に伴い変化するメチル化遺伝子群を同定する。さらに手元にある10種の膵癌細胞株を用いた機能解析を行って、この中から有望なoncogenic genesを抽出する。

次年度使用額が生じた理由

One carbon metabolism亢進の評価に時間を要したため、それに影響を受けるメチル化遺伝子の解析に使用すべき資金が次年度に繰り越しとなった。準備が整い次第次年度中に使用する見込みである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 膵癌におけるEat me signalの関与2021

    • 著者名/発表者名
      林 真路,髙見秀樹,猪川祥邦,園原史訓,田中伸孟,神田光郎,田中千恵,中山吾郎,小池聖彦,小寺泰弘
    • 学会等名
      第76回日本消化器外科学会総会

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公開日: 2022-12-28  

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