研究課題/領域番号 |
21K07147
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
林 真路 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (70755503)
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研究分担者 |
小寺 泰弘 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10345879)
猪川 祥邦 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (80772863)
檜 顕成 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (90383257)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 膵癌 / one carbon metabolism / メチル化 / 葉酸 |
研究成果の概要 |
膵癌32例の血清検において、葉酸高値症例ではリンパ節転移頻度が低く術後無再発生存率が良い傾向、SAM高値症例は膵頭部癌に多く、術前化学療法による腫瘍消失率が良い傾向を認めた。また37例の膵癌症例の尿検体と25例の健常者の尿検体に含まれる代謝物をLC/MS法で解析して比較したところ、Choline、betaine、methionine、SAM、s-adenosylhomocysteineが膵癌症例で軒並み低値を示しており、癌化過程においてone carbon metabolism cycleの停滞が関与している可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
消化器外科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌治療はいまだ発展途上にあり、また罹患率も確実に上昇傾向にある。その早期発見の困難さゆえに、手術を含めた集学的治療を行っても治癒困難な難治癌と呼ばれて久しい。そこで、発癌進行メカニズムについての新知見に基づいた新規治療の開発が必要と考え、今回one carbon metabolismの観点から膵癌症例、予後不良症例の特徴を検討した。 膵癌症例の術前血清検体、尿検体を用いた検討では、Folateやs-adenosylmethionineの含有量低下がone carbon metabolism回路の活性低下をきたし、膵癌発癌や癌進行に寄与している可能性が示唆された。
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