研究課題/領域番号 |
21K07151
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
小川 崇 香川大学, 医学部, 助教 (80405018)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ガレクチン / 大腸がん / 細胞内シグナル |
研究実績の概要 |
ガレクチン4は正常消化管で多く発現しているが、大腸がんでその発現が著しく減少することが知られている。また、ガレクチン4が上皮細胞の極性維持に関与することが報告されていることから、ガレクチン4は腫瘍マーカーのみならず正常腸組織の恒常性維持に関与し、がん抑制因子として機能することが推測される。そこで、申請者はガレクチン4の強制発現及びノックダウン細胞を樹立し、ガレクチン4が直接大腸がん細胞の増殖を抑制することを明らかにしている。また、このガレクチン4の活性は糖鎖結合活性に依存しないことも明らかにしている。 そこで今年度は主に結合タンパク質の検索を行った。その結果、ガレクチン4結合タンパク質を数個同定できた。ガレクチン4と結合タンパク質との結合がどのように活性に結びつくのか引き続き検討していく予定である。 また、ガレクチン4の活性部位を明らかにするために、様々な変異体を作製している。現在作製まで完了し、次年度にトランスフェクションを含めて解析を進めていく予定である。さらに、ガレクチン4発現により変動するシグナルの同定を試みているが、増殖シグナルを中心に詳細を解析中である。また、ガレクチン4と結合タンパク質がどのように増殖抑制に寄与するのか確認するために、シグナル伝達阻害剤等の選別も同時に行っている。最終的にはガレクチン4の大腸がんへの影響を分子機構を中心にを明らかにし、将来的には死亡率の高い大腸がんの悪性化を防止する薬剤や抗がん剤の創出に結びつけたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ガレクチン4は正常大腸で多く発現しているが、大腸がん組織において悪性度の進行に伴い、その発現が著しく減少することが知られている。この発現変動の意義を明らかにするために、今年度は主に結合タンパク質の検索を行った。その結果、ガレクチン4結合タンパク質を数個同定できた。また、ガレクチン4の活性部位を明らかにするために、様々な変異体の作製まで終了している。次年度引き続き解析を行っていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
予定通り、結合タンパク質との結合からどのように細胞増殖を調節するのか細胞内シグナル系路に焦点を当て明らかにしていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会がオンライン開催であったため、旅費として計上していた経費を次年度に持ち越ししたため。
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