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2023 年度 実績報告書

インビトロ、インビボモデルの空間プロテオーム解析による大腸癌肝転移の分子機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K07166
研究機関愛知県がんセンター(研究所)

研究代表者

夏目 誠治  愛知県がんセンター(研究所), 分子診断TR分野, 研究員 (10813280)

研究分担者 細田 和貴  愛知県がんセンター(研究所), がん情報・対策研究分野, 研究員 (00728412)
田口 歩  愛知県がんセンター(研究所), 分子診断TR分野, 分野長 (50817567)
谷 眞至  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60236677)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード大腸癌 / 肝転移 / in vivo selection / PDXモデル / プロテオミクス / 多層オミクス解析 / 細胞表面タンパク質 / リン酸化タンパク質
研究実績の概要

大腸癌肝転移に対する最も有効な治療法は手術による切除であるが、根治的切除が可能であった症例においても、5年生存率は約40%と難治である。ゲノム解析技術の目覚ましい発展にもかかわらず、分子標的治療の大腸癌肝転移への貢献は限定的であり、革新的なアプローチによって大腸癌肝転移の克服に取り組む必要がある。本研究では、マウス大腸癌細胞株からin vivo selectionにより樹立した異なる転移能を持つ亜株と、外科手術時に採取された大腸癌原発巣と肝転移巣から作成した患者腫瘍組織移植(PDX)モデルを用いて多層オミクス解析を行い、転移性大腸癌の制御法開発を目指した。現在までに、大腸癌原発巣73例、肝転移巣29例からPDXモデルを作成した。このうち5症例においては、原発巣と肝転移巣のペアとして作成できた。さらに34症例において患者腫瘍由来細胞株(Patient-derived cells; PDC)を樹立した。マウス大腸癌高肝転移性亜株・低転移性亜株の多層オミクス解析データと、大腸癌原発巣・肝転移巣由来PDX腫瘍の多層オミクス解析データから、肝転移分子シグネチャを同定し、肝転移分子シグネチャを構成する一群の転移関連分子について、現在機能解析を行っている。また、同様にin vivo selectionで樹立した高腹膜転移亜株において、アクチン結合タンパク質AVILが転移能を亢進させることを明らかにした。さらに、AVILはIFN/JAK/STATシグナルによって制御されること、下流の分子としてチロシンフォスファターゼがAVILに結合して細胞極性を制御していることを見出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Multi-omics analysis of mouse colorectal cancer cell lines with high potential of peritoneal dissemination2023

    • 著者名/発表者名
      Hisanori Isomura, Haruki Mori, Taisuke Kajino, Yuichi Abe, Toru Miyake, Waki Hosoda, Koji Komori, Masaji Tani, Ayumu Taguchi
    • 学会等名
      第82回日本癌学会学術集会
  • [学会発表] Systems-approach based molecular profiling of mouse models for translational cancer research2023

    • 著者名/発表者名
      Ayumu Taguchi, Shuang Zhou, Yuichi Abe, Taisuke Kajino, Hisanori Isomura
    • 学会等名
      第82回日本癌学会学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] Molecular characterization of mouse colorectal cancer cell lines with high potential of peritoneal metastasis2023

    • 著者名/発表者名
      Haruki Mori, Hisanori Isomura, Shuang Zhou, Taisuke Kajino, Yuichi Abe, Takashi Kinoshita, Seiji Natsume, Yusuke Sato, Akira Ouchi, Toru Miyake, Waki Hosoda, Koji Komori, Yasuhiro Shimizu, Masaji Tani, Ayumu Taguchi
    • 学会等名
      AACR Annual Meeting 2023
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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