研究課題/領域番号 |
21K07188
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
末永 雅也 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), その他部局等, 外科医長、臨床研究センター血液・腫瘍研究部 病因・診断研究室長 (50801627)
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研究分担者 |
林 真路 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (70755503)
高見 秀樹 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (40723028)
猪川 祥邦 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (80772863)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 膵癌 / 腹膜播種再発 / バイオマーカー / 腹腔洗浄細胞診 / 予後予測因子 |
研究実績の概要 |
膵癌の腹膜播種は予後を規定する重要な因子である。近年、膵癌手術患者の腹腔腔洗浄液 中から検出される腫瘍DNAをperitoneal washing tumor DNA(ptDNA)と名付け、ptDNAが既存の腹腔洗浄細胞診を補い膵癌腹膜播種における有望なバイオマーカーとなることを報告した。本研究ではptDNAの臨床応用を目的として、測定手法の改良をおこなうとともに、前向き臨床試験によって膵癌腹膜播種予測におけるptDNAのバイオマーカーとしての有用性を検証する。さらに、本研究では臨床試験によって得られた腹腔洗浄液を用いてエクソソームRNA等を用いた新規バイオマーカーの探索を行い、将来的な治療ターゲットに応用可能な候補因子を選定する。 膵癌腹膜播種に対する新規バイオマーカーの開発のために多施設共同研究を立案し、2021年9月までに全国から13施設を募り、2021年11月15日の中央倫理審査の承認の後に、2022年1月より症例集積を開始した (UMIN000045828) 。本研究では根治切除術を施行予定の膵癌患者を対象とし、症例集積は2年で180症例を予定している。登録症例においては新規バイオマーカーの開発のために腹腔洗浄液検体を50 mL回収し、従来法による腹腔洗浄細胞診結果やその他の臨床病理学的因子と検討することで、腹腔洗浄細胞診を補完する遺伝子学的バイオマーカー開発を目指す。 2022年3月31日現在、135例の症例登録(うち、非切除等による中止例が22例) の症例が集まっており、概ね予定通りの症例登録が進んでいる。登録症例の臨床データについてはElectoronic data capturingで適宜集積が進んでおり、腹腔洗浄液検体の輸送も75例まで完了していることから次年度にはバイオマーカー解析を開始する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
多施設共同研究において予定通り症例登録は進み、着実に臨床データと研究検体も集積しつつある。
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今後の研究の推進方策 |
非切除による中止症例が一定頻度で出現していることから、プロトコール改正をおこない症例集積期間を2024年3月に延長する。その後は主要評価項目のptDNA、付随研究のエクソソームRNA等のバイオマーカーの実験を進め、症例集積後3年の観察期間後にデータ解析をおこなう。
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次年度使用額が生じた理由 |
概ね計画通りの進捗であったが、多施設共同研究の運用自体は他の資金を利用している。本研究費はバイオマーカー探索の実験費に用いるが、検体集積が現時点で75例にとどまっていることから、実験は次年度で開始する。従って、実験に要する費用は次年度使用額として 申請することとなった。
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