がん遺伝子Myc活性化は、DNA二重鎖切断(DSB)の生成につながる複製・転写ポリメラーゼの動態異常、すなわち「複製ストレス」や「転写ストレス」を引き起こす。我々はMyc誘導性DSBについて研究し、以下のことを見出した。(1) Myc活性化細胞において、複製と転写の両方に依存してグアニン四重鎖構造(G4)が増加した。(2) Myc活性化細胞において、G4安定化剤はDSB形成と細胞死に対する感受性を高めた。(3) Pol IIの進行を制御する転写関連CDK(CDK7, CDK9)の阻害剤が、Myc活性化細胞においてDSBを誘導した。
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