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2023 年度 実績報告書

転写調節CDK阻害薬による大腸癌の癌幹細胞性の抑制

研究課題

研究課題/領域番号 21K07216
研究機関福井大学

研究代表者

堀 一也  福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (50749059)

研究分担者 青木 耕史  福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (40402862)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード大腸がん / がん幹細胞性 / CDK阻害薬 / 抗がん薬
研究実績の概要

本研究課題では、大腸がん細胞のがん幹細胞性を抑制する薬物療法の開発を目指している。これまでの解析から、転写調節サイクリン依存性キナーゼの一つであるCDK9またはCDK12/13に対する阻害薬で処理した大腸がん細胞株HT29では、大腸がんのがん幹細胞性が顕著に抑制されることが分かった。しかし、化学療法薬である5-Fluororacilにより処理したHT29細胞では、大腸がんのがん幹細胞性は抑制されないことが分かった。すなわち、細胞の増殖を抑制するだけではなくがん幹細胞性を抑制できないことが分かった。一方で、トポイソメラーゼ阻害薬のIrinotecanは、大腸がん細胞のがん幹細胞性を抑制することが分かった。それぞれの腫瘍を組織学的に解析した結果、細胞分化の特徴を示す腺菅構造が多く観察された。さらに、今年度の解析から、Oxaliplatinによっても大腸がん細胞のがん幹細胞性を抑制することが分かった。したがって、抗がん薬の中には、がん幹細胞性を抑制するものと、抑制しないものがあることが分かった。また、CDK12/13阻害薬による大腸がんのがん幹細胞性の抑制について解析したところ、CCNKの抑制により、大腸がんのがん細胞性のマーカーとなる遺伝子の発現が抑制され、細胞の増殖などが抑制されることが分かった。すなわち、CDK12/13阻害薬とこれまでの抗がん薬の併用が、大腸癌の治療薬方法となる可能性がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] NELF and PAF1C complexes are core transcriptional machineries controlling colon cancer stemness2024

    • 著者名/発表者名
      Aoki Koji、Nitta Akari、Igarashi Ayumi
    • 雑誌名

      Oncogene

      巻: 43 ページ: 566~577

    • DOI

      10.1038/s41388-023-02930-0

  • [雑誌論文] Assessing the Safety of Mechanically Fibrillated Cellulose Nanofibers (fib-CNF) via Toxicity Tests on Mice: Single Intratracheal Administration and 28 Days’ Oral Intake2024

    • 著者名/発表者名
      Yamashita Yoshihiro、Tokunaga Akinori、Aoki Koji、Ishizuka Tamotsu、Uematsu Hideyuki、Sakamoto Hiroaki、Fujita Satoshi、Tanoue Shuichi
    • 雑誌名

      Toxics

      巻: 12 ページ: 121~121

    • DOI

      10.3390/toxics12020121

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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