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2022 年度 実施状況報告書

腫瘍Microbiome-Viromeから探る難治性悪性リンパ腫バイオマーカー

研究課題

研究課題/領域番号 21K07231
研究機関公益財団法人東京都医学総合研究所

研究代表者

大保木 啓介  公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医学研究センター, 副参事研究員 (80415108)

研究分担者 貞任 大地  地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立駒込病院(臨床研究室), 臨床検査科, 臨床研究支援員(ゲノム情報解析) (20868773)
下山 達  地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立駒込病院(臨床研究室), 腫瘍内科, 部長 (70450591)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード悪性リンパ腫 / バイオマーカー
研究実績の概要

本研究はリンパ腫の中で最も頻度の高い、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)等を対象とする研究を計画している。DLBCLは遺伝子異常の面から異質性の高い(不均一な)疾患であり、“Cell-of-Origin”や“Double hit lymphoma”などの分類法はあるものの、これまでのところ、難治性のDLBCLを感度・特異度良く予測できるバイオマーカーや遺伝子プロファイルは明らかにされていない。
本研究では、病院で収集保存された患者試料のDNAやRNAから微生物プロファイルを探索・同定し、体細胞変異(遺伝子異常)、内在性mRNA等の遺伝子発現情報との組み合わせによって、診断に有用な難治性DLBCLの予後予測法を開発することを目的とする。本年度は研究分担者の協力のもと、DLBCL患者リンパ節試料からDNAおよびRNAを抽出し、次世代シークエンス技術による遺伝子異常検出のためのターゲットシークエンスを実施した。採用したターゲットシークエンスはPCRアンプリコンを多数作成して行う方式であり、おおよそ自動化されたシステムによって一塩基変異や挿入・欠失変異を検出することができた。一方で、DLBCLの分類に重要な要素である体細胞性のコピー数変化の検出は、このターゲットシークエンス方式においてはコンセンサスのある基準が確立されていない。そのため、追加で対照(非腫瘍性)DNAのターゲットシークエンスデータの取得を行ったほか、解析ツールの選定、その解析環境構築とテスト、閾値の設定についての文献調査を実施し、検体組織の腫瘍含有率を考慮した合理性のある判定基準を作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

解析数の不足により1年目の目標としていた、RNAシークエンスによるバイオマーカー候補の選定には至っていないことから、進行はやや遅れていると考えられる。

今後の研究の推進方策

ターゲットシークエンスについては、コピー数変化判定のための解析フローを確立できたことから、体細胞性のコピー数変化データを加えた変異による検体の分類を進めてゆく。また、凍結保存試料からのRNAシークエンスとその費用調達を急ぐほか、当初計画の解析数に至らない場合についての再計画案についても立案を急ぐ。

次年度使用額が生じた理由

雇用予定者の育休延長により本年度の人件費支出が計画よりも少なくなったため繰越金が生じた。
繰越金は今年度請求予算と共に、主に解析費用等に充てることで執行する計画である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Labile CD22 and CD19 expression in a case of Philadelphia chromosome-like acute lymphoblastic leukemia.2022

    • 著者名/発表者名
      Mukae J, Sadato D, Toya T, Watanabe S, Hirama C, Konuma R, Shimizu H, Najima Y, Kobayashi T, Kato M, Ohki K, Oboki K, Harada H, Ohashi K, Deguchi T, Harada Y, Doki N
    • 雑誌名

      Leuk Lymphoma

      巻: 63 ページ: 3261-3264

    • DOI

      10.1080/10428194.2022.2116936

    • 査読あり
  • [学会発表] TKIに抵抗性を示し、同種移植後早期にCNS再発を認めたCMLの1例2022

    • 著者名/発表者名
      酒井 知史, 清水 啓明, 貞任 大地, 平間 千津子, 神原 康弘, 小沼 亮介, 和田 敦司, 内堀 雄介, 尾内 大志, 西島 暁彦, 迎 純一, 新谷 直樹, 遠矢 嵩, 名島 悠峰, 小林 武, 大保木 啓介, 原田 浩徳, 坂巻 壽, 大橋 一輝, 原田 結花, 土岐 典子
    • 学会等名
      第16回日本血液学会関東甲信越地方会会
  • [学会発表] 肉腫融合遺伝子検出用RNA遺伝子パネルの診断困難例への適用-その有用性と課題-2022

    • 著者名/発表者名
      元井亨、大保木 啓介、貞任大地、平間 千津子、林幸子、新井秀雄、堀口 慎一郎、原田結花、大隈知威、比島恒和
    • 学会等名
      第111回日本病理学会総会
  • [学会発表] 骨髄異形成症候群患者において免疫病態合併が同種移植の予後に与える影響についての検討2022

    • 著者名/発表者名
      新谷直樹、和田敦司、貞任大地、平間千津子、加藤千賀、酒井知史、神原 康弘、熱田雄也、小沼亮介、中島詩織、内堀雄介、尾内大志、西島暁彦、迎純一、遠矢嵩、清水啓明、名島悠峰、小林武、原口京子、奥山美樹、大保木啓介、原田浩徳、坂巻壽、大橋一輝、原田結花、土岐典子
    • 学会等名
      第44回日本造血・免疫細胞療法学会総会
  • [学会発表] Bリンパ性急性転化した慢性好中球性白血病の1例2022

    • 著者名/発表者名
      迎純一、遠矢嵩、貞任大地、平間千津子、元井亨、加藤千賀、酒井知史、神原康弘、熱田雄也、小沼亮介、中島詩織、和田敦司、内堀雄介、尾内大志、西島暁彦、新谷直樹、清水啓明、名島悠峰、小林武、大保木啓介、原田 浩徳、坂巻壽、大橋一輝、原田結花、土岐典子
    • 学会等名
      第44回日本造血・免疫細胞療法学会総会
  • [学会発表] 急性骨髄性白血病に対する同種移植周術期のベネトクラクス併用救援療法の検討2022

    • 著者名/発表者名
      加藤千賀、名島悠峰、貞任大地、平間千津子、酒井知史、神原康弘、小沼 亮介、熱田雄也、和田敦司、村上大介、中島詩織、内堀雄介、尾内大志、西島暁彦、迎純一、新谷直樹、遠矢嵩、清水啓明、小林武、大保木啓介、原田浩徳、坂巻壽、大橋一輝、原田結花、土岐典子
    • 学会等名
      第44回日本造血・免疫細胞療法学会総会

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公開日: 2023-12-25  

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