• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 研究成果報告書

胃がんの初期薬剤抵抗性を司るがん細胞の可塑性および安定維持機構の解明

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 21K07251
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関公益財団法人がん研究会

研究代表者

馬島 哲夫  公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター 分子生物治療研究部, 主任研究員 (30311228)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードALDH / 胃がん / BET阻害剤 / Persister細胞
研究成果の概要

アルデヒド脱水素酵素ファミリーの1つALDH1A3は、胃がん患者腫瘍由来細胞において抗がん剤処理後に発現上昇し、腫瘍増殖を促進することを見出した。術前化学療法を施行された胃がん組織ではALDH1A3が高い発現を示した。制がん剤投与後に残存した胃がん細胞では、ALDH1A3プロモーターにおけるヒストンH3リジン27アセチル化が亢進し、BETファミリータンパク質BRD4が、同プロモーターにリクルートされた。BET阻害剤は、ALDH1A3発現を抑制し、制がん剤との併用により、胃がんの腫瘍増殖を抑制した。以上から、BET阻害剤は治療抵抗性胃がんの抑制に有効であることが示唆された。(研究協力者:李珍)

自由記述の分野

腫瘍薬物応答学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、BETタンパク質の働きを介した生存因子ALDH1A3の発現誘導が、胃がんの薬物療法において、薬物療法初期に生じる治療抵抗性に関わることが示された。本研究結果は、がん細胞の可塑性が薬剤耐性に関わることを立証するという観点で、病態生物学領域での基礎研究成果としての意義がある。また現在、内外で臨床開発が進められているBET阻害剤がどのような臨床の局面で有効性を示すかに関し、新たな基盤データを提示するものである。特に本研究は、胃がんの治療抵抗性克服のための新しい方法を示す成果としての意義を持つ。

URL: 

公開日: 2025-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi