研究成果の概要 |
筋萎縮性側索硬化症 (ALS)や前頭側頭葉変性症の病因タンパク質FUSがいかなる機序で異常性を獲得して、神経変性を発揮するか検討を行い、次の成果を得た。(1)FUSはoligomer化することでTBS不溶性(高塩濃度可溶性)を獲得する、(2)CK1 delta/ipsilonによるLC領域のリン酸化によってFUSはTBS不溶性を喪失し、神経毒性は軽減する、(3)家族性ALS変異はFUSの細胞質局在を亢進して神経毒性を増悪させるが、TBS不溶性に影響を与えない、(4)FUSカルボキシ末端アルギニン (R495, R498, R503)の脱メチル化によりFUSの神経細胞間伝播が亢進する。
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