本研究では、新規に同定したTDP-43リン酸化部位に着目し、リン酸化の制御機構の解析と、培養細胞やマウスを用いて新規リン酸化部位でのリン酸化の意義を解析した。新規リン酸化部位におけるリン酸化はTDP-43の細胞毒性に必須であることを明らかにした。さらに、新規リン酸化部位をAlaに置換したTDP-43変異体を発現するマウスは運動機能異常が認められないことを明らかとした。また、新規リン酸化部位のリン酸化酵素の同定をキナーゼ阻害剤ライブラリーのスクリーニングにより試みたが、TDP-43誘導性細胞死を抑制可能なキナーゼを複数同定出来たものの、新規リン酸化部位のリン酸化酵素の特定には至らなかった。
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