研究課題/領域番号 |
21K07321
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
塩田 星児 大分大学, 医学部, 准教授 (00420646)
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研究分担者 |
山岡 吉生 大分大学, 医学部, 教授 (00544248)
村上 和成 大分大学, 医学部, 教授 (00239485)
宇都宮 理恵 大分大学, 医学部, 助教 (90897521)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ヘリコバクター・ピロリ / 認知症 |
研究実績の概要 |
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)感染は海外ではアルツハイマー型認知症と関係していることが報告されているが、我々が以前行った研究では正常群とアルツハイマー型認知症群ではピロリ菌感染率に差を認めなかった。ピロリ菌の病原因子であるCagAの中でも東アジア型CagAはピロリ菌感染者の中でも胃癌と関係があると報告されている。私は東アジア型CagA抗体を検出するELISAキットの構築に成功した。本研究においては、認知症群とCagAに着目し、アルツハイマー型認知症の患者ではCagA抗体や東アジア型CagA抗体の陽性率が高いという仮説を検証することを目的とする。抗体価の測定は既存のELISAキットに加え、我々の開発した東アジア型CagA抗体を検出するELISAキットにて陽性率を検討する。本研究は認知症発症高リスク群のスクリーニング有用となる可能性がある。 2021年度は研究計画について倫理委員会用に研究計画書を作成し、倫理委員会の承諾を得た。2021年12月から対象者のエントリーを開始し、2023年度までに患者登録を行っている。抗東アジア型CagA抗体を検出するためのELISAキットよりも、より簡便に検出するためイムノクロマトキットの開発を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
東アジア型CagAを検出するELISAキットから、より検出を容易にするイムノクロマトキットの開発を行っている。 コロナ禍で認知症の新患患者が減ったが、認知症外来の初診患者に対し、問診の一部としてピロリ菌の検査歴の有無、除菌歴の有無を確認した。少数ではあるがエントリーできている。
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今後の研究の推進方策 |
エントリーした患者血清を用い、抗ピロリ抗体、CagA抗体を測定する。内視鏡検査を行うことができた患者については、組織学的評価を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響でエントリーが遅れており、東アジア型CagA抗体の検出が遅れている。令和6年度はエントリーした患者血清を用い、抗ピロリ抗体、CagA抗体を測定する。
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