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2021 年度 実施状況報告書

新規アミノ酸発色法を用いた臨床検査法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K07394
研究機関香川県立保健医療大学

研究代表者

徳原 康哲  香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (60746329)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードアミノ酸 / 次亜塩素酸ナトリウム五水和物 / 吸光度 / 臨床検査法
研究実績の概要

本研究は,アミノ酸の新規発色法を開発し,生化学自動分析装置により尿中アミノ酸を測定する臨床検査法への応用を目的とする.目的実現のため,2021年度は,①分光光度計を用いて20種類の各アミノ酸が発色する至適条件の検討,②発色した各アミノ酸の青緑色色素の構造解析を行った.
2021年度の研究成果を以下に示す.
(i)青緑色に発色した20種類の各アミノ酸水溶液は,640 nm付近の波長にピークをもつ吸収曲線を示した.さらに、各アミノ酸の発色に必要な次亜塩素酸ナトリウム五水和物の濃度を調べた結果,反応液中,10~30w/v%となるように次亜塩素酸ナトリウム五水和物添加した場合,良好な発色性を示すことが明らかとなった.
(ii)青緑色に発色したアミノ酸の各水溶液を用い,エレクトロスプレーイオン化質量分析法(Electrospray Ionization Mass Spectrometry;ESI-MS)による質量分析を実施したが,青緑色色素の構造式同定には至らなかった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

アミノ酸発色の至適条件の検討に関しては,計画通り順調に進んでいるが,質量分析法による青緑色色素の解析に関しては,構造の同定までに更なる追加検討が必要である.

今後の研究の推進方策

青緑色色素の質量分析に関しては,現在,測定条件を検討中である.抽出する溶媒等を変更し,構造式の同定を試みる.また2022年度には,以下の研究も進める予定である.
①血清・尿中に存在するヘモグロビン,ビリルビン,そして混濁成分(乳び)といった共存物質が測定系に与える影響を調べる.方法は,共存物質を20種類の各アミノ酸水溶液に添加し,発色時の吸収曲線を分光法により測定,640 nmのピークの変化を観察する.
②自動分析装置の測定条件
生化学項目を測定する汎用自動分析装置を使用し,アミノ酸測定用の分析パラメータを設定する.測定波長は640 nm付近に設定し,測定に必要なサンプル量,試薬量,反応時間,検出限界,検量線の設定,同時再現性,日差再現性について検討する.
また,得られた研究成果については,論文や学会報告等により適宜発表する.

次年度使用額が生じた理由

研究計画はおおむね順調に進展しているが,32,414円の次年度使用額が生じた.これは試薬などの消耗品購入用予算の残額であるため,2022年度中に実験に必要な消耗品の購入に使用する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Absorption and Mass Spectrometry Measurements of Aqueous Ammonia after the Addition of Phenol and Sodium Hypochlorite Pentahydrate2022

    • 著者名/発表者名
      Yasunori Tokuhara, Tatsuya Morinishi, Yasuhiko Ota, Satoshi Tada
    • 雑誌名

      Journal of Kagawa Prefectural University of Health Sciences

      巻: 13 ページ: 45-49

    • 査読あり

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公開日: 2022-12-28  

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