研究課題/領域番号 |
21K07434
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高田 和城 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (20573223)
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研究分担者 |
木下 允 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任講師(常勤) (10573222)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 重症筋無力症 |
研究成果の概要 |
本研究では抗アセチルコリン受容体(AchR)抗体陽性胸腺腫合併患者において、胸腺腫摘出標本からのFACSを用いたsingle cell sortingおよびRNAシークエンスを行いB細胞および胸腺上皮細胞の解析を行った。B細胞の解析では胚中心を構成する細胞の増加およびB細胞の正常な分化・成熟が示唆されたが特異的な分子の発現は明らかではなかった。胸腺上皮細胞の解析では、抗原であるAchRの発現は検出できなかったがCXCL12などのケモカインおよびneurofilamentなどの神経発現分子を認め、胸腺上皮細胞による神経抗原の抗原提示により、病原性B細胞の成熟が促進されていると考えられた。
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自由記述の分野 |
脳神経内科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重症筋無力症の患者血清を用いた研究はこれまで行われてきたが、血清中に含まれる病原性をもった抗体の産生細胞の分化・成熟についてはこれまで明らかではなかった。本研究において胸腺腫内においてB細胞の活発な分化・成熟が行われていることが示唆されただけでなく、これまであきらかではなかった病原性B細胞を分化させるための抗原提示細胞の可能性のある細胞群が明らかとなった。これらにより抗アセチルコリン受容体抗体産生の重症筋無力症の発症メカニズムの一部が明らかになり、そのことは従来の治療法とはことなった新しい治療法の開発につながる可能性がある。
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