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2023 年度 実績報告書

中枢神経系自己免疫性疾患における性染色体とHLAの相互的な病態寄与機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K07464
研究機関九州大学

研究代表者

磯部 紀子  九州大学, 医学研究院, 教授 (60452752)

研究分担者 松下 拓也  九州大学, 大学病院, 講師 (00533001)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード多発性硬化症 / 一塩基多型 / 性染色体
研究実績の概要

多発性硬化症(MS)の発症リスクに関わる遺伝的要因を解明するため、これまで多くのゲノムワイド関連解析とそのメタ解析が実施されてきた。その中で、2019年に発表された成果により、初めてX染色体上の一塩基多型(SNP)がリスクをタグ付けするSNPとして同定された(International Multiple Sclerosis Genetics Consortium. Cell. 2019)。しかし、日本人MSにおける同遺伝子領域の関与は明らかになっておらずその意義も不明であった。
そこで、本研究では日本人MSにおける同遺伝子領域の関連性について検討することとした。X染色体上のSNP、rs2807267について、日本人MS117例、健常者179例についてジェノタイピングを行い、関連解析を行った。結果、女性においては明らかな関連を認めなかったが、男性において、rs2807267のTアレルは、MSに対しリスク方向に関連していた。また、男性MS患者において、同SNPのTアレルを有する群は有さない群に比べ、発症年齢が低い傾向がみられた。
以上より、欧米白人においてMSとの関連を有したX染色体上のSNPは、日本人MSにおいても男性において関連し、一部の疾患表現型に関連している可能性を確認した。女性に多い本疾患において、今回のX染色体上のSNPが男性にのみ関連を認めた点について、現時点では意義は不明であるが、発症頻度の性差を説明しうるか、等今後の検討が必要である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)

  • [雑誌論文] 多発性硬化症のコホート研究2024

    • 著者名/発表者名
      磯部 紀子
    • 雑誌名

      脳神経内科

      巻: 100 ページ: 26-28

  • [学会発表] 多発性硬化症の診療2023

    • 著者名/発表者名
      磯部 紀子
    • 学会等名
      第 2 回神経免疫診療医育成セミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] 神経免疫疾患における補体の役割2023

    • 著者名/発表者名
      磯部 紀子
    • 学会等名
      第59回日本補体学会学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] An Update on The Treatment Options for Multiple Sclerosis in Asian Population2023

    • 著者名/発表者名
      Noriko Isobe
    • 学会等名
      Malang Integrated Education in Neurology Meeting XI (MIELUM-XI)
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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