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2023 年度 実績報告書

ゲーム障害の脳病態解明および診断・治療マーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K07477
研究機関新潟大学

研究代表者

吉永 清宏  新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (10896103)

研究分担者 杉本 篤言  新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (40757556)
江川 純  新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (80648527)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードゲーム障害 / インターネット・ゲーム障害 / 脳磁図
研究実績の概要

本研究では、ゲーム障害における脳磁図を用いた研究結果を報告し、その神経学的メカニズムを解明することを目指した。ゲーム障害の診断基準を満たした14名(平均 15.0歳)と健常対象群14名(平均 15.0歳)に対して、脳磁図やMRIのデータ、自己記入式の評価尺度とゲーム時間を取得した。脳磁図測定においては、国立病院機構西新潟中央病院に設置されている306チャンネル全頭型脳磁計Neuromag VectorView(MEGIN社)を用い、cue視覚(依存しているゲームの画像)刺激課題施行中のMEG測定を行った。MEGデータの解析は,MatLab上で作動する画像解析ソフトBrainstormおよびSPM12により解析を行った。外部ノイズを除去するMaxfilter (MEGIN社)をかけ,空室データを用いてノイズ共分散行列を計算し環境ノイズの影響を除去し,各条件について加算平均をして誘発脳磁場を得た。さらにSPM12を用いて,被検者のMRI構造画像データから大脳皮質表面を網目状に加工した皮質メッシュを作成し,この網目の交点に活動源を設定した。構造画像データから得られる基準点とMEGデータの位置情報から得られる基準点を一致させ,ベイズ推定法を用いて分布電流源推定を行い,MNI標準脳上に展開した視覚誘発電位を得た。作成したCue刺激課題において、ゲーム障害患者が健常対称群と比較して右前頭葉、右眼窩前頭皮質の脳活動が高く、健常群においては両側海馬傍回の脳活動が高くなっていた。眼窩前頭皮質は渇望に関連することが指摘されており、これまでに行われたfMRI研究においてもゲーム障害患者において海馬傍回の活動低下が指摘されている。本研究は、ゲーム障害における脳磁図解析が、ゲーム障害の神経生物学的基盤を理解する上で重要であることを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Usefulness of the autism spectrum quotient (AQ) in screening for autism spectrum disorder and social communication disorder2023

    • 著者名/発表者名
      Yoshinaga Kiyohiro、Egawa Jun、Watanabe Yuichiro、Kasahara Hiroyuki、Sugimoto Atsunori、Someya Toshiyuki
    • 雑誌名

      BMC Psychiatry

      巻: 23 ページ: -

    • DOI

      10.1186/s12888-023-05362-y

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] A preliminary magnetoencephalography study of brain activities during cue reactivity in internet gaming disorder.2023

    • 著者名/発表者名
      Yoshinaga K, Sugimoto A, Sakuma F, Nanba T, Nakazawa Y, Kasahara H, Zain E, Parawansa FBP, Wahyu MD, Sato K, Egawa J, Shirozu H, Iijima A, Someya T
    • 学会等名
      The 11th Congress of The Asian Society for Child and Adolescent Psychiatry and Allied Professions
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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