我々は、うつ病患者よりも統合失調症患者のほうが血清cortisol値が高く、血清IGF-1値と重症度の相関関係はうつ病と統合失調症で異なっていることを明らかにし、これらのホルモンの差異が2つの疾患の病態生理学的な相違点を現す可能性を示した。また、非寛解状態のうつ病患者においてのみ、血清IGF-1値がインスリン抵抗性と正の相関関係にあり、寛解したうつ病患者では関連しなかったことをはじめて報告した。さらに、我々は縦断研究を行い、血清IGF-1ならびにdehydroepiandrosterone sulfate値が、うつ病の治療抵抗性を予測する因子となり得る可能性を示した。
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