研究課題/領域番号 |
21K07482
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
平野 昭吾 九州大学, 大学病院, 助教 (10568984)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 周波数間カップリング / 統合失調症 |
研究実績の概要 |
本研究が解析対象とするのは我々の研究チームが以前報告した(Hirano et al., Frontiers in Psychiatry, 2020)際に計測された脳波データであり既に利用可能である。この脳波データにおいて周波数間カップリングを計算するためにMATLABで独自に開発した解析プログラム、およびPython上で動作する脳波解析ソフトウェアMNE(https://mne.tools/stable/index.htmlにて無料でダウンロードが可能)を利用して、雑音除去やフィルタリングなどの解析前処理を進めている。周波数間カップリング計算においては位相振幅カップリング、位相位相カップリングの計算は既に可能だが、その他のカップリング様式についての計算プログラムは完成していない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
周波数間カップリングの計算は各脳波電極において計測された脳波から関心周波数帯域データを抽出し、各周波数間の振幅や位相同士の相互作用を評価するものだが、予想されたよりも大きい計算量がが必要となることが分かり、プログラミングの改良や、計算機器の再選定のため、進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
周波数間カップリングの計算については振幅振幅カップリングおよび位相周波数カップリング計算プログラムの開発を進める。これらの開発には専門家の協力が必要とされるため、共同研究者に協力を養成する。 予想されたよりも大きな計算量となっていることについては、解析プログラムの改良をすすめ、必要な際には計算機器の再選定を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度では旅費を計上していたが、コロナウイルスの全世界的流行のために海外および国内での学会参加が困難な状況となったため、旅費の使用はなかった。高精度のディスプレイの購入を計画していたが、予備的な解析の時点で、本研究は予想よりも計算量が大きくなることがわかったため、令和4年度ディスプレイの購入を行わず次年度使用額とし、より高性能なワークステーション(Mac Stadio・20コアCPU、128GBメモリ、2TBSSD、750千円)を購入する予定としている。
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