研究課題/領域番号 |
21K07511
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
上原 隆 金沢医科大学, 医学部, 教授 (70303229)
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研究分担者 |
片岡 譲 金沢医科大学, 医学部, 助教 (50896892)
鈴木 道雄 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (40236013)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 統合失調症 / 抗酸化ストレス / 認知機能 / 新規治療薬 |
研究成果の概要 |
統合失調症の治療薬として、抗酸化ストレス作用を有する新規化合物を創製した。統合失調症の動物モデルに生後43-56日の2週間投与した。その後、新規物体探索課題(NORT)、プレパルス抑制(PPI)、メタンフェタミン(MAP)誘発移所運動量を測定した。その後内側前頭前野を取り出し、グルタチオン量(GSH)およびパルブアルブミン(PV)陽性GABA神経数を計測した。その結果、新規化合物投与により、NORTとPPIではモデル動物における障害を改善し、MAP誘発移所運動量の増加を抑制した。一方、GSHとPV陽性GABA神経数の減少を回復した。
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自由記述の分野 |
精神医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今今回の結果から、統合失調症のモデル動物において、新規化合物が抗酸化ストレス作用をもち、形態学的変化(PV陽性GABA神経数の減少)を改善した。さらに認知機能改善効果や抗ドーパミン作用を有することが明らかとなった。このことは新規化合物が統合失調症に対する新たな治療薬となる可能性を示すと思われる。特に認知機能障害は統合失調症の予後を左右するが、従来の抗精神病薬では改善が乏しかったことを考慮すると、今回の結果は統合失調症治療薬開発において、抗酸化ストレス作用が新たなアプローチとなることを示せたと考えられる。
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