脳脊髄液中の神経ぺプチド濃度はとても低く信頼性の高い測定ができなかったため、血漿検体を用いて測定を実施することにした。マルチプレックス・イムノアッセイ法を用いて統合失調症患者149名、双極性障害患者115名、大うつ病性障害患者186名、健常対照者350名から成る合計800サンプルで血漿中神経ペプチド値の測定を行った。その結果、いずれの神経ペプチドも統合失調症、双極性障害、ないし大うつ病性障害患者で健常対照者と比べて有意差がなかった。又、いずれの神経ペプチドも統合失調症、双極性障害、ないし大うつ病性障害患者の症状や各患者ないし健常対照者の認知機能と有意な相関を示さなかった。
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