「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療および観察等に関する法律」の対象者が鑑定入院されられる際に付添人弁護士の果たすべき役割を明らかにすることを目的に本研究を実施した。「ひまわりサーチ」に心神喪失者付添を登録している弁護士事務所1116件に調査票を郵送し、当初審判の経験者61名の回答を分析した。57.4%が関係機関との連携に困難を感じた経験を、27.9%が鑑定入院医療機関での医療内容に疑問を持った経験を、24.6%が関係機関との連携の経験を有していた。付添人弁護士の多くが連携に課題を感じており鑑定入院医療機関に対する疑問も散見された。今後は関係者の啓発及び連携の強化が必要である。
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