現在のところまだ少数例であるが大まかな傾向として、非てんかん性心因性発作を有する患者のうち約半数にてんかんが合併していた。知的障害を有する者も半数に近い結果であった。また非てんかん性心因性発作の病型として、クレッチマー型とフロイト型の頻度は同程度であった。こうした知見は非てんかん性心因性発作の基礎的な統計データとしての価値がある。ただし研究機関がてんかん患者を診療する施設であるため、この知見を一般人口にまで汎化することには慎重さが必要である。今後、症例集積により詳細な統計解析が可能になれば、非てんかん性心因性発作の診療に関して有用な知見が得られると期待される。
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