研究課題/領域番号 |
21K07527
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
臼井 千恵 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (70453587)
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研究分担者 |
井上 雄一 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (50213179)
桐野 衛二 順天堂大学, 医学部, 教授 (90276460)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 慢性疼痛 / アプリケーション / 脳機能画像 |
研究成果の概要 |
アプリを用いて歩数と疼痛との関連について、歩数の多さと疼痛の低さの間に有意な正の相関を示した。線維筋痛症は歩数と疼痛の間に負の相関を示し、線維筋痛症は、歩行と痛み知覚の間に異なる機序が生じている可能性がある。 線維筋痛症群では、正常群と比較してDMN 領域の機能的結合の高さを認めた。コロナ後遺症群では、Planum Polareと小脳との機能的結合の高さを認め、抑うつ症状との関連が推測された。線維筋痛症は、サリエンスネットワークでの機能的結合が高かった。痛みにサリエンスネットワーク領域が関与していることを示唆した。この結果は、先行研究からも裏付けされた。
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自由記述の分野 |
慢性疼痛
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、アプリを用いて歩数の多さと疼痛の低さの間に正の相関があることを明らかにした。また、ブレインフォグを有するコロナ後遺症患者の抑うつ症状に関連する脳領域を特定し、さらに痛みとサリエンスネットワーク領域の関与を示した。 慢性疼痛は働き盛りの中高年に多く見られ、労働力の観点からも社会的損失は著しい状況である。慢性疼痛患者は増加の一途をたどっており、国家的には莫大な医療費の増加が予測されている。このため、本研究で明らかにされた「歩くことが疼痛軽減をもたらす」という結果は、疼痛治療および予防に大いに寄与すると考えられる。さらに、これにより医療費の削減や労働力の確保にもつながることが期待される。
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