研究課題/領域番号 |
21K07551
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
平野 仁一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 専任講師 (60574910)
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研究分担者 |
山縣 文 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30439476)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 脳波 / 電気けいれん療法 / γ帯域神経活動 |
研究実績の概要 |
本年度慶應義塾大学医学部倫理委員会に倫理申請を行い、研究が承認された。倫理申請と並行して、脳波データの質担保のため、試験的に脳波計測を行なった。その際に、慶應義塾大学病院脳波室直下に3テスラのMRIが存在したため、高密度脳波計Geodesic EEG System400で取得した脳波データにおいて従来の皿電極脳波計では明らかでなかった電磁波による周期的ノイズが混入した。この電磁波による周期的ノイズ対策が必要となり、従来の研究計画の変更が必要な状況となっている。 一方で、本研究の主旨である電気けいれん療法の作用機序解明に関連して、過去に慶應義塾大学にてうつ病に対して電気けいれん療法を受療した症例を対象として、電気けいれん療法受療後の長期経過において診断がうつ病から認知症に診断変更がなされた症例の電気けいれん療法受療時の症候学的特徴について明らかとした(西田ら、神経変性疾患の前駆期における難治性老年期うつ病の特徴)。結果として、60歳以上の高齢発症、メランコリーの特徴を有さない単極性うつ病の症例は、神経変性疾患の前駆期としてECT受療に至る難治性うつが生じている可能性が示唆された。 同様に慶應義塾大学病院にて過去に難治性うつ病の診断に対して維持電気けいれん療法を受療していた症例における臨床症状とシヌクレイン病理との関係について明らかとした(工藤ら、Clinical features of major depressive disorder with maintenance ECT)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度慶應義塾大学医学部倫理委員会に倫理申請を行い、研究が承認された。倫理申請と並行して、脳波データの質担保のため、試験的に脳波計測を行なった。その際に、慶應義塾大学病院脳波室の直下に3テスラのMRIが存在したたたため、高密度脳波計Geodesic EEG System400で取得した脳波データでは従来の皿電極脳波計では明らかでなかった電磁波による周期的ノイズが混入した。この電磁波によるノイズ対策が必要となり、新たな脳波データ取得場所の確保あるいは従来の研究計画の変更が必要な状況となっている。このため、現時点において当初予定されていた被験者登録がなされていない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
現在高密度脳波計Geodesic EEG System400でノイズを低減した脳波データ取得が可能な場所を慶應義塾大学病院内で探している。また、脳波室以外での脳波取得場所の確保が難しい場合には脳波計を簡易脳波計等に変更する等の研究計画の変更での対応を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は、慶應義塾大学病院脳波室直下に存在するMRIの影響から、脳波計に当初想定されていなかったノイズが混入することが明らかとなった。このため、このノイズ除去に関する方策の検討が必要となり、症例登録が出来ず、被験者への謝金の支払いが生じず、研究補助員への人件費の支払いも少額であった。全体に研究計画に遅延が生じている。次年度では慶應義塾大学病院内で脳波取得できうる場所の確保あるいは研究計画の変更を行い症例登録を行う予定である。
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