研究課題/領域番号 |
21K07563
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田岡 俊昭 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (30305734)
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研究分担者 |
宮田 聖子 名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (40560917)
川井 恒 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (50378147)
岩本 邦弘 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (50569796)
野田 明子 中部大学, 臨床検査技術教育・実習センター, 教授 (80252287)
伊藤 倫太郎 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (80813336)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Glymphatic system / DTI-ALPS / diffusion MRI / 睡眠 |
研究実績の概要 |
閉塞性睡眠時無呼吸症候群症例において、 ①GBCA経静脈投与後の強T2強調FLAIR 画像、②DTI-ALPS法、③低b値拡散強調像での評価を行っている。一部の症例では持続的陽圧換気治療の導入前、導入後に臨床症状の改善した段階で上記の撮像を行っている。 同時に、今回の研究手法であるDTI-ALPS法の再現性に関しての検討も行っている。この検討では7名のボランティアで行われ、画像取得は、既定の撮影法と、関心領域(ROI)の配置、撮影面、頭部位置、平均化、運動証明勾配の数、エコー時間(TE)、異なるスキャナーの使用などの変法の撮像法を用いてALPS-indexの再現性を評価した。上記の条件を変更した場合の値を評価した。既定の撮像法による再現性の検討では、ALPS-index値について非常に高い再現性(intraclass coefficient = 0.828)が示された。また、両側ROIの配置により高い再現性を示した。平均化の回数やスキャナの違いはALPS-index値に影響を与えなかった。しかし,撮像面や頭部位置の変更は再現性を低下させ,拡散検出勾配の数はALPS-index値に影響を与えた.12軸の拡散テンソル画像と3軸の拡散強調画像のALPS-index値は良好な相関を示した(r = 0.86)。これらからALPS-indexは、異なるスキャナーを使用した場合でも、既定の画像法では頑健であった。一方ALPS-indexは撮像面、動き検出勾配軸の数、撮像シーケンスのTEに影響されるのでALPS法の研究計画においては、これらの要因を統一する必要がある事がわかった。この内容はJpn J Radiol. 2022;40:147-158.で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍に関連して、正常対照としての学生被験者のリクルートが困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の解消と共に、正常対照としての学生被験者のリクルートを再開し、睡眠およびその障害に関連したGlymphaticシステム/Neurofluids動態の変化を最も的確に評価できる手法により、より高度な評価を目指す。健常例ではREM睡眠、non-REM睡眠時の変化の評価を行う。睡眠障害例では、REM睡眠行動異常などの疾患でも評価を試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で複数の学会出張がWEB参加となったため。今年度は海外学会も含め、積極的に現地参加を行う。
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