研究課題/領域番号 |
21K07578
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研究機関 | 大島商船高等専門学校 |
研究代表者 |
橘 理恵 大島商船高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (90435462)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | CTコロノグラフィ / 電子クレンジング / 大腸がん検診 / 深層学習 |
研究実績の概要 |
大腸がん検診の検査法の一つにCT画像から仮想的に大腸内視鏡画像を生成し,大腸内の診断を行うCTコロノグラフィ検査がある.CTコロノグラフィ検査では,仮想的に腸管洗浄を行う電子クレンジング(electronic cleansing : EC)を用いることで被験者の負担を減らすことが期待できるが緩下剤を服用する必要がある. そこで,本研究では,新たに3次元CT画像およびvirtual endoscopyの動画像を用いたハイブリッド学習によるEC法を開発し,「緩下剤なしのCTコロノグラフィ検査」の実現を目指す.令和3年度は,これまで開発してきた3次元CT画像を用いた自己学習型GANによるEC法の補足実験を行った.3次元CT画像を用いた自己学習型generative adversarial network (GAN)によるEC手法では,最初に,ファントム画像とrandom forest法などの従来の機械学習による事前自己EC画像を用いて学習を行なうことでEC画像を生成するモデルを構築する.その後,この生成モデルを用いて,新たな自己学習用 EC画像を生成し,自己学習用EC画像を更新しながら逐次的に自己学習を行う方法である. さらに,新たにvirtual endoscopy像を用いたGANによるEC法の開発をおこない初期実験を試みた.しかし,virtual endoscopy像を用いたEC法は3次元CT画像を用いたEC法と比較すると大幅に精度が劣ることが分かった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本件研究を進めるにあたり,先行研究の補足実験を必要としたため,新規のvirtual endoscopy像を用いたEC法の開発が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
新規のvirtual endoscopy像を用いたEC法の開発を進めるとともに,3次元CT画像を用いたEC法とのハイブリッド学習のEC法について検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
令和3年度は海外渡航を要する国際会議への参加を見合わせたため,使用額に差が生じた.令和4年度は国際会議への参加費及び旅費,経年劣化のため更新を必要とする無停電電源装置等の物品を購入する予定である.
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