研究課題/領域番号 |
21K07604
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
小澤 栄人 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90255109)
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研究分担者 |
長谷川 幸清 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30534193)
安田 政実 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50242508)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 子宮体癌 / 組織学 / テクスチャ解析 / 機械学習 |
研究実績の概要 |
本年は4年間の計画の2年目であり、解析データの収集の報告を日本磁気共鳴学会で行う予定であったが、まだコロナ禍の状況で不確実であったために実際に発表を行うことが次年度に持ち越しとなった。しかし、MRIだけでの免疫染色が必要にならない、Hematoxilin-eosin染色を利用した分類のデータ解析および評価法はすでに定めており、全予定症例数の約半数である、70症例について評価した。2023年度は、第51回日本磁気共鳴学会(軽井沢)あるいは International Gynecologic Cancer Society 2023でこの結果を発表する予定である。今回の発表は、テクスチャ解析のための領域を抽出するためにpythonのITK snapを利用するが、2D法および3D法があるが、その簡便性から臨床的応用価値の高さから2D法を利用することを決めた。また、機械学習については、least absolute shrinkage and selection operator法を用いて得られたテクスチャ特徴量の変数選択を行い、MRIの各画像および複合モデルでの検討を行っていく予定である。また、モデル選択には、サポートベクターマシン、ランダムフォレスト、正則化ロジスティック回帰などの中からより良いものを選択していく。 毎週月曜日17時から、埼玉医科大学国際医療センターにおいて、放射線科、婦人科腫瘍科、病理診断科でカンファレンスが行われており、研究の進め具合については頻繁に研究責任者及び分担者で会議を行なっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年は、研究2年目であり、研究の全体的な解析方法について時間を費やした。また、組織学的な評価の免疫染色の分類を行う上では、3段階のgrade 分類を行う予定であり、ある程度短期間に同一人物での病理の評価が必要であり、今年度行うのではなく3年目に4週間のまとまった期間に行うことを予定した。さらに、当初の予定では症例数は十分確保されていると思われていたが、量的評価を行う上ではあまり小さな腫瘍まで対象に入れてしまうと部分容積効果が大きくなってしまうこと、および化学療法の既往やartifactの存在、ブスコパンを使用していないなどの理由で削除する必要がある症例が存在することから、必要症例数の確保の上でもあえて次年度に免疫染色の評価を行うことにした。
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今後の研究の推進方策 |
etrospectiveな研究であり、昨年度、今年度共に研究分担者および研究協力者とは研究データに解析方法十分な検討を重ね、研究のスケジュールについても再確認を行っており、次年度および翌年度で順調な軌道で研究を進めることができると考えている。今回の研究データに使用予定であり機械学習法を用いた論文発表も2022年度にThe utility of texture analysis of kidney MRI for evaluating renal dysfunction with multiclass classification model. Hara Y, Kozawa E.et al Sci Rep. 2022 Aug 30;12(1):14776.として、論文で発表しており今回の研究の解析方法に生かしていけると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
1つ目は、発表予定であった国際磁気共鳴学会などの海外での発表予定を次年度にずらしたことで予算に狂いが生じた。次年度は、Internationa gynecologic cancer society 2023で発表予定である。2つ目は、研究の正確性を確保するために組織学的評価の免疫染色を次年度にまとめて行うこととし、初年度および2年目に計上していた免疫染色の予算はまとめて次年度の使用となった。3つ目としては、機械学習を計算させるためのワークステーションが、速い速度で時間をかけず計算させるためのグラフィックボードが必要なために、グラフィックボードの価格がまだ不安定と考え、次年度の早いうちに購入することとして翌年に持ち越した。
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