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2023 年度 研究成果報告書

アルファ線を用いた切らない日帰りがん治療への挑戦

研究課題

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研究課題/領域番号 21K07619
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

兼田 加珠子 (中島加珠子)  大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (00533209)

研究分担者 白神 宜史  大阪大学, 放射線科学基盤機構, 特任准教授(常勤) (00560400)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードトランスポーター / アミノ酸 / がん / アルファ線 / 核医学治療 / アスタチン211
研究成果の概要

短寿命α線放出核種であるアスタチン211(半減期7.2時間)をがん細胞型アミノ酸トランスポーターLAT1の広い基質選択性を利用して高親和性化合物に標識し、体を切らずに短時間でのがん治療が可能とする「切らない日帰りがん治療薬」の開発を目指して検討を行った。膵がん、肺がん、脳腫瘍、骨軟部肉腫、乳がん等様々なモデルにおいて腫瘍への高集積を確認し、いくつかのモデルにおいて治療効果も確認した。また、反復投与の有効性の確認も行った。さらに正常動物を用いた安全性試験を行い、非特異的な障害が少ないこと、血液障害は見られるものの治癒可能であることを確認した。

自由記述の分野

放射線科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の学術的意義は、第一にがん種を問わず発現しているがん細胞型アミノ酸トランスポーターLAT1を分子標的とする核医学治療薬候補を用いることにより、がん治療の分子標的としてのLAT1有用性を確認できたことである。第二に診断と治療が同時に実施可能な注射薬である核医学治療薬を用いることで、体を大きく損なうことなしに低侵襲でがんを治療できる可能性を確認できたことである。
社会的意義としては、我が国においてあまり良いイメージのない放射線同位体の有用性を広くアピールするきっかけになったことである。また、短寿命核種を用いることで、特殊な施設なしに、入院することなしに治療を受けられる可能性を示せたことである。

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公開日: 2025-01-30  

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