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2022 年度 実施状況報告書

4D Flow-MRIによる門脈塞栓術後の残肝肥大予測法確立と先制IVRの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K07637
研究機関北海道大学

研究代表者

阿保 大介  北海道大学, 大学病院, 准教授 (30399844)

研究分担者 曽山 武士  北海道大学, 大学病院, 助教 (00794059)
森田 亮  北海道大学, 医学研究院, 助教 (30872626)
神山 俊哉  北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (80322816)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード門脈塞栓術 / 4D-flow MRI / 門脈体循環短絡路 / 部分脾動脈塞栓術
研究実績の概要

今年度は、経皮的門脈塞栓術を含めた門脈系IVR(カテーテル治療/画像下治療)に対する4D-flowMRIを用いた門脈系の血流評価に関する臨床研究プロトコルに則って、門脈塞栓術を含めた門脈系IVR症例の集積を継続的に実施した。
4D-flow MRI撮像法の改良として、既報で一般的な造影剤を併用した撮像法ではなく、非造影で評価可能な4D-flow MRI撮像法の確立と最適化を目指し、異なる撮像方法/パラメーターでの撮像を行った。新たなプロトコールでの撮像法と、既存プロトコールとの間で、画質評価、門脈血流量評価を行い、前者において、より短時間で撮像できること、より高い画質が得られること、より高い血流評価の一致率が得られることを見出した。
また、部分脾動脈塞栓術前後における門脈血行動態の変化に関して、4D-flow MRIを用いた定量的評価を実施した。塞栓術後に脾静脈及び門脈本幹血流量低下が生じる一方、上腸間膜静脈血流量は変化しないという結果が得られた。超音波による既報と異なり、門脈血流量の評価のみでなく、脾静脈・上腸間膜静脈の血流量を直接評価できることを明らかにした。
加えて、門脈体循環短絡路に対する短絡路塞栓術前後における門脈血行動態の変化に関しても同様に評価した。塞栓術後に有意な門脈血流量増加が生じることや、未治療の短絡路が残存している症例では、残存していない症例に比べて門脈血流量の増加に乏しいという結果が得られた。
これまではIVRの治療効果の判定は、血管造影法における造影剤の動態観察による定性的な評価、造影CTにおける血管形態評価、超音波検査による限定的な血流評価に留まっていたが、IVRが及ぼす門脈血流量を客観的、定量的、広範に計測することができる4D-Flow MRIの血流評価は、治療アウトカムに影響を及ぼす因子の一つとして用いることができるようになると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初の見込みに比べて、門脈塞栓術の症例数が少ない状況である。また門脈塞栓術前に1回と塞栓術後に2回の撮像を計画しているが、実際には、術前のみしか撮像できない症例もいるなど、研究プロトコール通りの撮像が実施できないことも影響している。

今後の研究の推進方策

門脈塞栓術症例のリクルートを継続的に実施する
門脈塞栓術以外の門脈系IVRの症例のリクルートも並行して実施する
研究期間の延長も考慮する

次年度使用額が生じた理由

研究計画の遅延により成果発表のための国際学会参加が遅れたため

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Evaluation of Portal Venous Flow with 4D-flow MRI Before and After Partial Splenic Embolization2022

    • 著者名/発表者名
      Naoya Kinota, Daisuke Abo, Kinya Ishizaka, Satonori Tsuneta, Bunya Takahashi, Taichi Yasui, Ryo Morita, Takeshi Soyama, Kohsuke Kudo
    • 学会等名
      APSCVIR 2022
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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