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2021 年度 実施状況報告書

乳癌の再発転移予測に向けたMRIと半導体PETのバイオマーカーによる微小環境評価

研究課題

研究課題/領域番号 21K07664
研究機関北海道大学

研究代表者

加藤 扶美  北海道大学, 大学病院, 講師 (80399865)

研究分担者 松野 吉宏  北海道大学, 大学病院, 教授 (00199829)
平田 健司  北海道大学, 医学研究院, 准教授 (30431365)
竹下 卓志  北海道大学, 大学病院, 講師 (60736289)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード乳癌 / MRI / FDG-PET / テクスチャ解析
研究実績の概要

乳癌はホルモン受容体やHER2の発現や細胞増殖能といったバイオマーカーにより複数のサブタイプに分類され、使用すべき薬剤などの治療戦略や予後が異なる。
造影ダイナミック撮像や拡散強調像などを含めたMRIからは腫瘍の形態や血流および機能、FDG PET-CTからは糖代謝といった画像バイオマーカーが非侵襲的に取得できる。MRIの機能画像の代表である拡散強調像のみかけの拡散係数(ADC値)や拡散尖度画像のK値は悪性度の指標の一つとされている。
我々の施設では、MRIやFDG PET-CTから得られる血流、機能、代謝などの画像バイオマーカーを用いて乳癌の治療抵抗性や転移・再発、予後などを予測するモデルを確立するため、乳癌患者のMRIやFDG PET-CTの画像データをテキスチャ解析という不均一さなどの人の目では捉えられないような画像の特徴を評価する方法を用いて解析し、乳癌の薬物療法の治療効果、乳癌の再発・転移の有無および予後などの臨床的データと比較し、治療抵抗性や転移・再発リスクに関連するMRIやFDG PET-CT画像の特徴を見いだすために、臨床データの収集および画像解析を進め、検討中である。
これまでにMRIを撮像した乳癌患者の症例リストを作成し、術前療法の有無とその効果、転移・再発の有無といった臨床データを収集中である。また、MRI画像データを収集しテキスチャ解析などの画像解析を行う準備を進めている。MRIの撮像体位とあわせて腹臥位でFDG PET-CTを撮像するためのプロトコール作成を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまでに拡散強調像や造影ダイナミック撮像を含めたMRIを撮像した乳癌患者の症例のリストを作成し、そのサブタイプや手術結果、術前療法の有無とその効果などのデータ収集を行った。さらに手術後の転移・再発の有無および予後についての臨床データを収集中である。MRI画像データを収集し、テキスチャ解析を行う準備を進めている。
また、MRIの撮像体位とあわせて腹臥位でFDG PET-CTを撮像するための準備を行い、FDG PET-CTの撮像プロトコールを作成し、撮像を開始できる状況となっているが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、実際の乳癌患者に対するFDG PET-CTの腹臥位での撮像がまだ十分には進んでいない。

今後の研究の推進方策

MRIの画像データのテキスチャ解析を行い、収集した臨床的データとあわせて解析し、術前療法の治療抵抗性や再発・転移と関連するMRIの特徴量について検討を行う。
また、乳癌と新規に診断された患者や術前療法を施行中・施行後の患者に対して前向きな撮像を進め、画像解析および臨床データとの比較を行う。
乳癌患者に対してMRIと同じ体位である腹臥位でFDG PET-CTを撮像し、FDG PET-CT画像とMRI画像の両者についてテキスチャ解析を行い、乳癌のサブタイプを含めた病理学的因子との比較・検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の影響で現地開催とオンラインのハイブリッドで行われた学会があり、それらの学会にオンラインで参加したため、学会の旅費として計上していた額よりも低い支出で済んだことによる。
今年度は繰り越し金を国内学会や国際学会での旅費や参加費で使用する予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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