現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までに、頭蓋内出血の除外のためには非造影のDual-Energy CTによる骨抜き画像が有用であることを確認している。非造影のDual-Energy CTによる早期虚血変化の診断のためのX-Mapアルゴリズムを開発している。さらに、治療直後のヨード造影剤の血管外漏出と脳出血との鑑別にはDual-Energy CTによる仮想非造影画像が有用であることを確認している。理論的にX-mapが、早期虚血変化の診断に優れているかについて,シミュレーション研究にて検討した。コンピュータシミュレーションによる研究であり、エミェレーターによるファトムの作成、仮想スキャンにて画像を作成、ヒト・オブザーバの代わりにモデルオブザーバ (ChannelizedHotelling Observer) を用いて定量的・客観的に評価した。そのコンピュータシミュレーションによる結果、標準CT画像よりも、非造影のDual-Energy CTによるX-Mapが、早期虚血変化の診断に優れていた。また、非造影のDual-Energy CTにて血管閉塞の診断・閉塞部位を診断するための研究を行なった。非造影Dual-Energy CTのMonoenergetic imagingnによる40keVから190keVの各画像の3mm, 2mm, 1mmの各スライス厚の画像から、塞栓子の検出について、最適なエネルギーとスライス厚の組み合わせについて検討した結果、60keVの1mmの画像が最適であった。
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