我々は、皮下腫瘍モデルを用いて中皮腫に高発現しているポドプラニンを特異的に認識する抗体をRI標識した放射免疫療法(RIT)が中皮腫の治療として有望であることを示してきた。本研究では、中皮腫同所移植モデルを作成し、225Ac標識抗体投与による腫瘍・臓器の吸収線量、治療効果と副作用の検証を行った。225Ac標識抗体を尾静脈投与すると、高い治療効果が得られたが、肺や骨髄での吸収線量が高かった。225Ac標識抗体を胸腔投与すると、肺や骨髄への集積は抑制でき十分な治療効果を得ることができた。以上のことから、225Ac標識した抗ポドプラニン抗体の胸腔投与は、有望な治療法になることが示唆された。
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