申請者らは乳房や甲状腺領域の超音波elastographyを行う際に体表とほぼ同じ音響インピーダンスを持つ音響カプラを開発した。実際に生体に対してエコーゼリーを使用した場合とエコーシートを使用した場合で、腫瘍などの描出能に差がないか臨床試験を行った。これについてもゼリーを使用しなくても明瞭な描出が得られ、ブローブの走査性は失われなかった。次にシートに対して着色料にて色付けし透明性を低下させた(女性などへの配慮のため)。以上よりパラフィンとスチレン系樹脂を適切に配合した音響カプラの使用により、超音波画像のクオリティを落とすことなく、院内感染を防止しうることが示唆された。
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