研究課題/領域番号 |
21K07703
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤淵 俊王 九州大学, 医学研究院, 教授 (20375843)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | webVR / webAR / モンテカルロシミュレーション |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、X線を使用した放射線診療における職業被ばく低減のための放射線防護教育教材として、webブラウザ上で動作可能なwebVRおよびwebARといったXR技術を活用したコンテンツを作成し、その有効性を評価するものである。 本年度は、医療機関で実施されている冠動脈の血管造影検査、胸部のX線CT検査およびオーバーテーブル型透視装置による上腹部のX線透視検査の場において、放射線防護具を使用した場合と使用していない場合での、各X線診療室環境を仮想空間上に構築し、モンテカルロシミュレーションにより3次元の散乱線ボリュームデータを算出した。X線装置は典型的な形状のものを使用し、患者モデルにはICRP110人体ボクセルファントムを使用した。 散乱線ボリュームデータは、複数の線量の等値面をobjファイルとして出力した。また、各X線装置や放射線防護具、患者の形状もobjファイルとして、さらに複数のX線診療室の2次元断面の散乱線分布をカラー画像として出力した。objファイルについては表面にスムージングの処理をすることで、ファイルデータサイズを削減した。 出力した複数のファイルを組み合わせ、webVR、webARの場を構築した。webARでは、ARマーカーを使用することで、構築したオブジェクトを表示させた。X線装置の違いや放射線防護具の有無は画面上のボタンで切り替えができるようにした。ノートPCやタブレット端末、スマートフォンを用い、WindowsやiOS、Andoroid等の異なるOSにおいても正常に動作することを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
複数の放射線検査において、放射線防護具の有無による散乱線分布の違いを計算し、webAVやwebARで構築できたことから、次年度にこのコンテンツの放射線教育効果の評価を実施することができる。
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今後の研究の推進方策 |
構築したwebVRおよびwebARのコンテンツについて、ユーザーが使用しやすいように機能を改善すること、放射線教育教材として活用するためのシナリオの検討、教育テキストを作成する。また実際に使用することで教育効果の評価を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で学会がweb参加になり、旅費が削減された
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