研究課題/領域番号 |
21K07711
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中原 健裕 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (00599540)
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研究分担者 |
陣崎 雅弘 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (80216259)
岩渕 雄 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (90573262)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | atherosclerosis / NaF / FDG / PET / CT / calcification / micro calcification |
研究実績の概要 |
不安定プラークの破綻は、急性冠症候群を引き起こし、心臓突然死の原因となる。治療法の進歩により死亡率は低下しつつあるが、心不全などの合併症を引き起こし、その後の死亡率上昇や生活の質の著しい低下を生じるので、発症自体を予防できることが望ましい。 我々は、不安定プラークおよびその破綻において炎症・microcalcification・石灰化が重要 な役割を示すことを示してきた。本研究は、不安定プラークの特徴である炎症・microcalcificationの同一個体・同一プラークにおける経時的変化を、分子イメージングで非侵襲的に観察することで、急性冠症候群の予兆と考えられる事象を経時的に明らかにし、これらの把握による発症予測の可能性、および治療薬による動脈硬化プロセスに与える影響を検討することである。 申請時までの報告では、放射線照射後半年、すなわち約8か月齢で石灰化が生じるとされており、我々も刺激後8か月後(生後10-11か月)まで観察する予定であったが、あまり顕著な石灰化は認めなかった。一方で、申請後の今年度に発表された論文「Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2021 41 e185 Xian JZ. Statin Effects on Vascular Calcification」において、ApoEノックアウトマウスの生後55週齢から76週齢における大動脈石灰化の観察を行い、石灰化の顕著な増加を観察し、スタチンが石灰化を抑制することが示されていた。今回のわれわれの検討でも、観察期間を延ばした方がより明確な石灰化を観察できることが見込またので、観察期間を刺激後80週程度まで延長することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
申請時までの報告では、放射線照射後半年、すなわち約8か月齢で石灰化が生じるとされており、我々も刺激後8か月後(生後10-11か月)まで観察する予定であったが、あまり顕著は石灰化は認めなかった。一方で申請後の今年度に発表された論文「Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2021 41 e185 Xian JZ. Statin Effects on Vascular Calcification」において、ApoEノックアウトマウスの生後55週齢から76週齢における大動脈石灰化の観察を行い、石灰化の顕著な増加を観察し、スタチンが石灰化を抑制することが示されていた。よって今回の検討でも観察期間を長くとる必要があると考えられた。それに伴い、sacrificeまでの期間が当初の予定より最大7-8か月延長するので、結果が出るまで7-8か月は遅延することになり、相対的にやや遅れることとなった。
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今後の研究の推進方策 |
申請後の今年度に発表された論文にならい、生後18か月後程度まで観察期間を長くとり、NaF/FDG/石灰化の関係を観察していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた学会へ、COVID-19 pandemicの為参加できなかった為、次年度使用額が生じた。なお、「共同機器利用料金」や「物品納品時の送料」が、「物品費」ではなく全て「その他」に計上されている。
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