研究課題/領域番号 |
21K07714
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
破入 正行 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部, 主任研究員 (80435552)
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研究分担者 |
水野 真盛 公益財団法人野口研究所, 研究部, 室長 (40271506)
謝 琳 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部, 主任研究員 (30623558)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 銅-64 / 抗体 / 位置特異的修飾 |
研究実績の概要 |
放射性核種と抗体との錯形成を行うには、放射性金属捕捉部位であるキレーターをLysやCysの側鎖へ導入する方法が一般的である。しかし、抗体のどの位置にキレーターが導入されたかを確認するには非常に困難であり、またキレーターをもつ抗体の品質にバラツキが生じることも予想できる。そこで位置選択的にキレーターを導入する部位としてAsn側鎖に付加している糖鎖に注目した。今年度はランダムにキレーターを導入した抗体と糖鎖部分を糖加水分解酵素によって除去した抗体へランダムにキレーターを導入した抗体を標識した化合物のイメージング、キレーターを有する糖鎖の合成を検討した。キレーターは一般的なDOTAを用い、放射性核種として銅-64を使用した。抗体はパニツムマブ、がん細胞として大腸癌由来DLD-1を藩種したマウスを用いたPETイメージングを行なった。パニツムマブの銅-64標識反応は糖鎖があるなしにかかわらず同様な放射化学的収率および放射化学的純度で標識抗体が得られた。またPETイメージングにおいてもほとんど変わらない動態であった。抗体に導入する糖鎖の合成は7工程中4工程まで完了した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
銅-64が当研究所で製造が不可能となり、異なる細胞を用いた実験などより詳細な検討が出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
まず、糖鎖の合成および抗体への修飾を優先して行う。またDOTA以外のキレーターに関しても調製検討を行い、最適化を行う。 銅-64に関しては他の核種の使用も視野に入れた検討を併せて検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
銅-64が製造ができないことと、購入するための試薬類が予想以上に納期がかかることがわかった。その試薬類を来年度に購入する。
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