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2023 年度 実績報告書

難治性小児白血病の病態解析と新規治療標的の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21K07759
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

今村 俊彦  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30444996)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード難治性白血病 / 融合遺伝子 / レトロウイルス / 新規治療標的
研究実績の概要

最終年度には、難治性AMLの発症と関連するFUS::ERG融合遺伝子の機能解析のため、マウスの造血幹細胞にレトロウイルスベクターを用いて、Fus::Erg融合遺伝子を導入し、恒常的にFus::Ergを発現するマウス造血幹細胞を作成した。作成したFus::Ergを用いて、メチルセルロース培地でのコロニー形成実験を行ったところ、Fus::Erg融合遺伝子がマウス造血幹細胞の自己複製能を誘導する事を明らかとなった。また、全トランスクリプトーム解析の結果、Fus::ErgがMYCの高発現に関連する遺伝子群の発現を制御しており、このことがマウス造血幹細胞の自己複製能の増強に関わる事が明らかとなった。しかしながら、免疫不全マウスに対する移植実験では白血病の発症は確認できず、白血病発症にはFus::Ergのみでは不十分であり、強調する遺伝子異常が必要である事が示唆された。以上の成果をまとめて、現在論文を作成中である。
本研究では、3年間の研究で、Ph-like ALL患者から同定されたSPAG9::JAK2融合遺伝子とETV6::FRK融合遺伝子の機能を解析し、それぞれの融合遺伝子陽性ALLにおける新規の治療標的を同定し、報告した。また、難治性AMLの発症に関わるNUP98::NSD1およびFUS::ERG融合遺伝子の機能解析を行い、その白血病発症に関わるメカニズムの一端を解明し、新規治療の可能性を示すことができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] The Nup98::Nsd1 fusion gene induces CD123 expression in 32D cells2023

    • 著者名/発表者名
      Okamoto K, Imamura T, Tanaka S, Urata T, Yoshida H, Shiba N, Iehara T
    • 雑誌名

      Int J Hematol

      巻: 118 ページ: 277-287

    • DOI

      10.1007/s12185-023-03612-z

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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