研究課題
基盤研究(C)
血液凝固における出血と止血の両面に関与する凝固第Ⅷ因子(FⅧ)において、FⅧ開裂による活性化を制御するトロンビン結合領域を同定し、その結合領域に着目した高活性機能獲得型FⅧ蛋白の作製に成功した。内因性FX複合体におけるFⅧa上の新規FⅨa結合領域を同定した。さらに、FⅧa-FⅨa結合に着目した高活性維持型FⅧ蛋白を作製した。さらにインヒビター結合回避FⅧ蛋白の作製に成功した。
止血血栓学
血液凝固第Ⅷ因子は出血と血栓の相反する病態に関わる重要な凝固因子であるため、今回の研究における第Ⅷ因子に関連した機能構造および他の凝固因子との相互反応の解明が、凝固や血栓形成機序の解明と血友病A患者への新規第Ⅷ因子治療製剤開発への応用、また第Ⅷ因子の生体内機能を制御する抗血栓および抗凝固薬の開発に将来的に繋がり、止血血栓学の発展並びに医療に貢献できるものと思われる。