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2023 年度 実施状況報告書

発達性協調運動症と口腔機能発達不全症の関係性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K07812
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

鳥巣 浩幸  福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (10398076)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード発達性協調運動症 / 口腔機能発達不全症
研究実績の概要

本研究の目的は、神経発達症児の口腔機能と協調運動技能をともに評価し、解析を行うことによって、口腔機能発達不全症と神経発達症、とりわけ発達性協調運動症との関係性を検討するものである。福岡歯科大学倫理審査委員会(許可番号 第579号)。本研究は新型コロナウイルス感染症流行のために、院内感染のリスクを伴う口腔内精査を行うことが難しく、被検者のリクルートが進まなかったが、2023年度は福岡歯科大学医科歯科総合病院を受診した神経発達症小児のリクルートが徐々にすすみ、これまでに26名の神経発達症患者の情報を集積した。男性17名、女性9名、年齢は中央値9歳(6-13歳)であり、WISC検査によるFull scale IQは中央値92(58-134)、発達性協調運動障害の指標であるDCDQのトータルスコアは中央値47.5点(26-67)、最大舌力は平均34.7N(15.8-64.4)、最大口唇閉鎖力は8.4N(3.3-13.6)であった。発達性協調運動障害が疑われる児童は23名中17名(74%)であった。一方、最大舌力が著しく低い児童は0名、最大口唇閉鎖力が著しく低い児童は2名(9%)であった。現時点の集積データからは、神経発達症児の中に発達性協調運動障害(疑い含む)は高率に認められる一方、標準的な口腔機能検査で異常を示す割合は低いといえる。ただし、症例数が少ないことから発達性協調運動障害と口腔機能の関連性については慎重に判断する必要があると考えられる。今後、さらに被検者を増やし、詳細な解析を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2022年の新型コロナウイルス感染症の流行によって、口腔関連の精査が困難となり、データ収集が困難となったが、2023年度からは被検者のリクルートが可能になり、徐々にデータは集積されているが、当初の予定からは遅れている。

今後の研究の推進方策

福岡歯科大学医科歯科総合病院を受診する神経発達症患者に対して、小児科内で口腔精査を実施する方式で、リクルートを行う方針に転換したことから、徐々に被検者は増えている。当初は100名の予定であったが、50名を暫定的な目標とする。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、被検者のリクルートが遅延しており、今年度も被検者のリクルートおよび情報の収集を行う、このために必要な物品購入のために使用する。また、学会の参加、発表、論文作成に使用する予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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